「ササン朝ペルシアの血を受け継ぐ日本人女性」
日本にはササン朝ペルシアの王族の血を受け継いでいる一人の女性がいます。彼女の名前は西沢裕子さんです。
80歳前後の西沢さんは家族の戸籍をもとに、自分はササン朝ペルシアの王族の血を受け継いでいると主張しています。
報道によると、西沢さんは自分をササン朝ペルシアの53代目の子孫だと言っています。
彼女は自分のルートに大変興味を持ち、それをなんとか探りたいと思っているようです。
そこで在日本イラン大使館に行き、自分のルート探しを手伝ってくれるペルシア人専門家が日本にいないか訪ねたこともあります。
大阪外語大学のペルシア人教授ラジャブザデ氏は、西沢さんについてマスコミにこう語っています。
「西沢さんの主張を証明する確かな方法はありません。しかし歴史的に見れば正しい主張である可能性が十分あります。」
作家でもある西沢さんは「ペルシアの末裔(すえ))という本の著者でもあります。
西沢さんはこの歴史的ロマンのある本を自らの祖先をモデルにして書きました。
元々日本とペルシアの関係や繋がりは大変古く、その繋がりは日本の飛鳥時代にさかのぼると言われています。
約1400年前、アラビアのイスラム勢力が世界に存在を見せるため、当時世界の大国だったペルシア帝国を侵略しました。
当時のペルシア王はササン朝のヤズゲルド三世でした。イスラム勢力の突然の攻撃によって、ペルシア軍は思うように抵抗できず、負けてしまいました。
その時、多くのペルシア人が国外に逃げました。その中にササン朝ペルシアの王子や王族たちもいました。そしてその一部は中国、さらに日本まで来たと言われています。
その証拠は奈良の正倉院にも残っています。
また、日本とイランの行事がいくつか似ていることも興味深いものです。
お正月前の大掃除、お年玉、お盆の行事、天皇家の菊花のシンボルマークとペルセポリスの壁画に残っているマークが似ていることなどたくさんあります。
これほど文化が似ていることや歴史的な繋がりを考えると、西沢さんの主張が妄想から来ているものだとは簡単に言えないでしょう。しかも彼女は自分の戸籍を証拠にこういう主張をしているのです。